土葬の会
お知らせ
「死ねば土に、の難しさ」1月6日付け朝日新聞長野版に掲載されました。
土葬が新聞に掲載
昨年、朝日新聞の長野支局より土葬の会の取材を申し込まれた。土をテーマとした記事を集めているとのことであった。なぜ長野からと思ったが記事を見て納得した。ここ数年、長野県内では土葬を行った事例がなかった、という。そして「人は死んだら土に還る。当たり前の話のようだが、今の時代、これがなかなか難しい。」と続く。
土葬について長野はおろか全国でここ十数年、昨年の3月11日の震災時に行われた土葬を除いて、土葬を行ったという情報はネット上でもまったく得られなかったからだ。つまり片田舎で密かに土葬が行われることはあっても誰もが土葬を望んだとしても受け入れてくれるところがないことを意味している、その意味を込めた新聞のタイトルに改めて“土に戻ることの難しさ”がこの日本にあるのである。人間が申し分なく大自然の中で生き、喜び、安心して、あるがままの姿で土に還って行く、世界中の人類のほとんどが死して土葬によって土に還って行くというのにである。それはまた日本では多くの人間が土と親しんで生活していないことを意味しているのではなかろうか。果たして死んだ時にだけ土に還ることが出来ないだけだろうか。
あなたの周りに土はありますか。触ったことや味わったことは?庭や畑があり何か作物を作っていますか、それともコンクリートやアスファルトに囲まれて日々の生活が土と隔絶した日常になっていませんか。
5人家族で100メートル四方の肥沃な土地は人間が申し分なく自給自足の生活をする上で必要だと言われるが、過剰になった人口はもはや人間が快適な生活を送れなくなっていて、幸福を感じることが出来なくなること、そして死ぬべき土地、すなわち土葬も困難となっている。だからといってあきらめるなら土葬は絶滅し、そのうち将来に於いて火葬の弊害が研究され問題となり、想定外だった!と言われるような一大事となることが予想される。なぜなら日本は世界に例をみない火葬率99.99%(経験値)の火葬大国で世界のどの国も歴史上経験したことのない火葬一辺倒という国家的大実験をしているからだ。
太古より地上の自然に恵まれそれで命を育んで子孫を存続させ、死して土に還ることが自然で当然だった人類の歴史、それが今や人間の本質を知らない人々によって誤った葬送のあり方が行われ、1部の宗教を除いた宗教界も火葬の片棒を担いでいる。そして火葬による弊害が既に今の子どもや若者に顕著に現れているように見える。それは家族や社会との人間関係の“絆”が希薄になり日本の未来にとって不安要素が非常に危惧されるが、それが事実かどうか注意して見守っていただきたい。人間がもはや自然の循環からはみ出し、地球から度重なる巨大化した自然災害によって復讐され追いつめられていることも。





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